幸福雑音
女性向け二次創作サイト。 イベント参加情報もここに載せています。 オフは忍たま、オンでは青エク中心。
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☆ss「こんなに近くで」色の授業「講義編①」 凄腕×白目
☆ss『色の授業前夜』の続き。色の授業の1回目。凄腕×白目。
やっぱ先生方は逃げ出した。他勢力に金の力で丸投げ。おごる忍術学園はお金持ち。白目ちゃん出稼ぎの段でした。それにしても、この実体験を公表してよかったのかなあ?
次の講師は高坂陣内左衛門さんの予定です。
「すみません。立ったままじゃ長い時間は話しづらいので、私も皆さんのように座らせてもらいますね。では、あらためて。はじめましての人もいると思います。私はドクササコで忍をやっている――。匿名でこちらに講師として派遣されました。便宜上、白目と称させて頂きます。何年かぶりの忍術学園の特別授業に、私のような者の話がどのように役に立つかは、正直わかりません。ですが、私の体験談として私とボスの間であったことを、皆様にお話したいと思います。」
まだそんなに年齢的にはいっていない青年が長い口上を述べた後、板敷きの床に腰を下ろした。見上げていたその場にいた者たち、忍術学園の六年生の面々の視線も下に下がり、ドクササコ忍者こと白目の目をじっと見つめている。その視線に白目のほうがたじろいだ。
「そ、そんなに見ないでください……。上司の命令で仕方なく来ただけなんです。そんなに期待するほどでもないんですから、気楽に聞いて………寧ろ聞き流してくださいっ。」
それでも講師としての報酬は頂けるのですからと白目は小さく呟く。六年生たちはそんな白目を哀れだと思ったのか、今まで白目を凝視していた視線を、不真面目だと取られない程度にずらした。
「恐れ入ります。あ……すみませんっ。メモも取らないで下さいっ。本当にここだけの話で聞き流して。お願い。」
そして白目の講義が始まる。
私の身にそれが降りかかったのは、ドクササコ忍者になって間もない頃のことでした。私は皆さんがたと違って教育なども受けていなかったので、何もかも見よう見真似の下働き同然が、私のドクササコでの始まりでした。家に帰って寝るなんて論外で、道具小屋の土間の藁を布団に普段着のまま睡眠を取るのが、私の休息でした。時々迷い込んで来る猫を抱えて暖を取ることもありました。
そんな身分だった私ですが、私ボスは私のことを目にかけてくれて、いろいろなことを教えてもらいました。こういっては何ですが、私の衣食住の不便さも修行を兼ねてのことだったそうです。一人前と呼ばれる今だからこそ、そういうことだったのだと知らされました。私より後から入ってきた者を見れば、自然と合点がいったのですけど。
ここからが本題なんですけど。ある晩私がいつものように風呂に向かっている時に――。忍者の倣いですから、風呂にはまめには入らされました。それで、その途中で上司に会ったんですけど……。上司とはさっき言ったボスのことです。ボスは私に声を掛け、白い寝巻きを手渡してきたんです。そして、風呂から出たらこれを着て、ボスの居室まで来るように言われました。ただし誰にも見つかるなということでした。
風呂に出たあと誰にも見つからないように、言われたとおりに寝巻きに着替えてボスの居室に向かいました。そこにいたボスは、私と同じように寝巻き姿で。私を部屋の中に招き入れました。
なんかこのへんで皆さんも分かってきたと思います。……。言わないで済むなら済ましたいですけど。ここからが本題なんですよね。……やっぱり言わないといけないか。
――。ボスの居室は実は二部屋あって最初通されたのは居間で、その向こうの襖を開ければ寝室でした。寝室には布団が一組敷かれてました。
鈍い私は着せられた寝巻きだとか布団の意味が分からず、私を布団の前に追いやったボスを振り返って、ひょっとしてマッサージでもご所望されているのでしょうか? などと、見当違いな質問などしてしまいました。その時の上司の顔は、呆れたというか、少々引きつった笑みなど浮かべておりましたが、私としては寛いだ格好の上司と布団を見て、マッサージと勘違いしても仕方なかったと思います。
お前なにもわからないでここに来たのか。と、ボスが問いただしてきたのですが、だからマッサージでしょうと私は答えました。はい。本当にイライラする返答ですよね。もし皆様がたが上司の気持ちになったら、たぶんそうなったと思います。
ですが私の立場だとしたら、今日いきなりそんな展開になって、もう覚悟しているはずだと思われるのも心外でしょう。私は足軽以下だったところをボスに拾われた、食べること寝ること以外に楽しみの無い、しがない身分だったのですから。歳も今よりはるかに若いというより、幼いと言ったほうが正しいでしょう。つまり私は何も知らなかったのです。
上司は顔を紅くして、なんだか怒ったように眉間に皺を寄せていたので、私は何か不味いことをしたのではと思いました。しかしボスは、怒ってはない。お前があまりにも呆けたことを言うから、気勢を殺がれそうになっただけだと言いながら、実はそれが狙いかとか、疑心暗鬼をこちらに向けてきました。こちらとしては本当にボスに謂れの無い追及をされ、ものすごく慌てました。この誤解を解かないと、今後の私の生活が危ぶまれるのですから。そのときの私はなんにも考えずに、ボスに向かって何事もボスの意にかなうようにしますから、私の貴方への忠誠を疑わないで下さいと、お願いしてしまいました。
ボスはまだ眉間に皺を寄せながら、しかしその目はにやけたようにも見えました。今、振り返ってでの話です。そして私に、それって俺はお前のことを好きにして良いということなんだなと、ねちこい口調で念押しされました。当時の私は当然、何度も深く頷くに決まってます。ますますボスはにやけます。今振り返ってわかったことです。呆けたことを言いながらお前も俺をことをなどとぶつぶつ呟いておりました。その意味するところは、本当にボスに好きにされた後に理解しました。
まったく――。一見回りくどく見えるやり口の癖に、実はかなり露骨なやり方で、ボスは私に対して本懐を遂げたわけです。私は泣けばいいのか笑えばいいのかわかりませんでした。
ですが。尊敬しながらも恐れていた上司が実は、かなりのスケベ野郎で、中二病だったということにその時初めて気付かされました。ただ根は面倒見のいい上司なので、少しは優しくしてくれたのかな? あれは? すみません。私そういう相手はボスしか知らないもので。うーん。えーと……。皆様のその視線ですけど。嘘くさいとか、思ってません?
うちは他所と違って、小規模の忍者隊ですからっ。けしてボスが自分の特権を濫用して私の、ファーストなんとかを奪ったとか、せく…はらとか、日常的に起きているわけじゃないんです。ちょっと濃めのコミュニケーションだと思ってます。えこひいきとも違いますからね。
でも。いつも抱いて寝ていた猫に、ボスとそういうことがあったときにそっぽ向かれた日は少し悲しかったな。それをボスに言って泣きついたら、じゃあ毎晩俺のところで寝ればいいと言われちゃったし。あんたエロいことか痛いことしかしないのに。私としちゃあ、猫と寝るほうがいいのに。
半鐘の鐘が鳴る。白目はそれを聞いてはっとなり、居住まいを正した。
「はい。時間切れです。まとめに入りますね。つまり私の言いたいことは、君たちはかなり稀有な幸運に恵まれたということです。普通ならこういう講義無しで、ある日突然実践にもつれこむことのほうが多いそうです。でも特に今から準備とかしなくてもいいと思います。別に喜ばせようと思わなくても、エッチなおじさんは勝手に喜びますから。そういう意味では私も幸運な部類でしょう。何せ最初の相手が見知っている上司だったのですから。えー。別にあの人のこと好きっていうわけじゃないんだからね!」
白目が退室する。途端に講堂にいた六年生はがくんと脱力した。
なんだったんだ。あの講義は。衝撃的だったが、とりあえず第一回目の色の授業は、終わった。
やっぱ先生方は逃げ出した。他勢力に金の力で丸投げ。おごる忍術学園はお金持ち。白目ちゃん出稼ぎの段でした。それにしても、この実体験を公表してよかったのかなあ?
次の講師は高坂陣内左衛門さんの予定です。
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忍たまで「幸福雑音」というサークルで、大阪のイベントに出没しています。
絵描きの竹さんと字書きの柴の二人サークルです。
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